院長こらむ:泌尿器科疾患における痛み その1

今年、初めてのコラムになります。まずは、専門分野の泌尿器科のいろいろな症状についてご説明し、泌尿器科受診のご参考になればと思っています。泌尿器科で最もしばしば遭遇する症状の一つに痛みがあります。その代表的な痛みについて以下解説します。

 1)疝痛(せんつう):いわゆる”七転八倒””のたうちまわる”という表現がぴったりの、激痛を言います。泌尿器科で使われる腎疝痛とは、尿管が結石などにより、急激に閉塞されたために、尿の流通が悪くなり、尿管の蠕動運動が亢進した状態で、ものすごい痛みを生じ、苦悶状態となります。痛みの部位は、尿管の閉塞位置(結石の位置)により、多少異なりますが、横腹(側腹部)が中心となります。また、尿管の内圧が上昇し、腎盂(腎内の尿が貯留するところ)の拡張、腎腫大が起こり、腎周囲の神経が刺激され、背部痛(腎部痛:肋骨脊柱角(CVA)痛・肋骨最下端と背骨で作られる角度辺りの疼痛)も伴います。代表的な疾患は、尿管結石です。

 2)腎部痛(CVA痛:肋骨脊柱角部痛・背部痛):腎臓部位の疼痛で、鈍痛(鈍い痛み)のこともあれば、激痛のこともあります。腎盂腎炎・腎梗塞(腎動脈の分岐部が血栓により詰まった状態)腎外傷・腎結石などで生じます。高熱があり、この腎部の叩打痛(CVAを叩くと痛みが強くなる)を認め、尿検査で白血球を沢山認めれば、急性腎盂腎炎と診断します。

 3)下腹部痛:おへそより恥骨の間の痛みを言います。原因は、泌尿器科(膀胱)の疾患だけでなく、婦人科疾患(子宮、卵巣など)腸関連の痛みなどがあり、区別する必要があります。泌尿器科では、まず、排尿するとき痛みを伴うか(膀胱炎、前立腺炎、尿道炎など。後で詳しくのべます。)膀胱内へ尿が多く貯まると痛みを生じるか(間質性膀胱炎、骨盤内うっ血症候群など)痛みが左右どちらかに偏っているか(尿管結石、精索静脈瘤、そけいヘルニア、女性なら卵巣関連など)下腹部が膨隆していないか・おしっこが近くないか、漏れないか(尿閉:おしっこが排出できない状態)などを詳しくお聞きし、大体の区別をします。

中国山地の雪景色(08・02・02:瑞穂ハイランド) 長野・志賀高原・東館山(2030m)の雪景色。-10数℃の世界です。(08・2・16)
志賀高原・ジャイアントスキー場より西館山(1756m)を望む。 志賀高原・丸池
志賀高原・焼額山(2009m) 志賀高原・丸池