院長こらむ : アンチエイジングのお話 その21

生活のリズムが生活習慣病などの疾患と密接な関係があることがわかっていますが、その生活リズムの中心となるのが睡眠です。今回は、この睡眠について述べてみたいと思います。

睡眠は、レム睡眠(Rapid Eye Movement sleep)ノンレム睡眠(Non-rapid Eye Movement sleep)の二つに大別されています。眠りが浅いときは、眼球が小刻みに動いていることがわかり、レム睡眠と名付けられました。ノンレム睡眠は深い眠りとなります。レム睡眠時の脳波は、θ波が主体で、この期間に目が覚めると、夢の内容を覚えているそうです。ノンレム睡眠は、α波、δ波、紡錘波などの脳波が現れ、そのパターンでステージ1~4に分類されています。このレム睡眠とノンレム睡眠の1サイクルが90~110分間程度で繰り返され、一晩に4~6サイクルが繰り返されるとされています。朝方になると、ノンレム睡眠の時間が短く、レム睡眠が長くなり、自然に目が覚めます。必要な睡眠時間には個人差があるそうですが、一般成人は、これらのサイクルの合計が7~8時間となります。ただ、幼少期は、睡眠時間が長く、年をとってくると、睡眠時間が短くなり、深い眠りも少なくなってきます。ノンレム睡眠の時に成長ホルモンが主として分泌されますので、幼少期に深い眠りが長いことは理にかなっています。

さて、現代社会は夜型化し、しまもスマートフォンやパソコン操作が多くなり、青色光にさらされる時間も長く、そのため入眠障害となり、睡眠不足や睡眠の質も悪くなっていると言われています。

睡眠不足は、日中の眠気、集中力低下、気分不良などの原因となり、さらに糖尿病、高血圧、高脂血症などの生活習慣病にもなりやすく、また、それらを悪化させると言われています。うつ病も睡眠障害と密な関係にあります。アンチエイジングには、良い睡眠が重要な要素の一つとなります。その役割を担っているホルモンの一種にメラトニンがあります。次回はメラトニンについて述べてみたいと思います。

 

10月6日土曜日に、東北の紅葉の名所として知られる栗駒山(標高1627m、宮城県と岩手県の県境に位置)に登ってきました。あいにく、台風25号が近づき、下界は雲も厚く、天候が懸念されましたが、1000mを過ぎると、雲は雲海となり、登山道は、直射日光で、夏を思わせる快晴でした。少し早いと思われた紅葉も見事で、感激の登山となりました。また、前日に宿泊した銀山温泉(山形県)も風情豊かで、温泉も満喫できました。この温泉は、JR東日本のポスターにもなったそうで、そのときのモデルの吉永小百合さんが泊まった宿に泊まれたのもラッキーでした。サインが飾ってありました。

 

雲海を抜けると見事な紅葉でした。 栗駒山を東栗駒より望む
東栗駒
銀山温泉(山形県)川の両岸に13軒の木造旅館があり、風情豊かな温泉街でした。 温泉街上流には、見事な滝もありました。