南阿蘇に春の訪れ

新型コロナウィルス感染の第7波流行も収まりつつあります。行動規制も緩和され、新年度を迎え、華やいだ雰囲気になっています。5月8日からは、感染症第5類に移行し、インフルエンザと同様な扱いとなります。医療関係者には届出等の煩雑さも減り、ホットしていますが、終息したわけではありませんので、手洗い、うがいや、必要に応じてマスク着用も最低限必要と思っています。抗体の保有率が上がっていれば安心できるのですが、まだ、不十分でしょう。

今年の春は例年に比べ、暖かくなるのが早まっているようです。4月初めで、ここ熊本は葉桜に近づいており、桜前線は東北地方へと北上しました。3月31日、標高の高い南阿蘇では、もう少しで満開を迎えようとしていました。南阿蘇の桜の名所の一つに、高森千本桜があります。高森町の町中より高森峠に登る旧道(九十九曲高森自然公園)のくねくねした道沿いに多数のソメイヨシノ桜が植えられています。満開時期には、登りの一方通行となり、ゆっくりと桜が観賞できます。

高森峠まで登りきると国道325号線を高森へ向かって下り、途中、国道265号線へ右折すると、まもなく月廻り温泉があり、その右上に異様な形容をした、らくだ山(標高900m程度)が目に入ります。駱駝のコブに似ていることに由来します。山肌は、阿蘇に春を告げる風物詩となっている野焼きがすでに終わっていました。麓の広場には仏舎利塔が建立されており、遠くからも目立っています。さらに、東に目を向けますと、厳しい山容の阿蘇五岳の一つ根子岳(標高1433m)が聳えています。過去、登山中の滑落で何人もの方が亡くなっています。その根子岳の麓では、しだれ桜のピンクと菜の花の黄色のコントラストが見事でした。また、月廻り温泉・露天風呂からの根子岳全貌の眺めは、私にとって癒しの穴場です。

新年度を迎え、世の中は一気に春めいてきました。マスク無しの入社式や入学式、マスク無しで歓声を上げるすぽーる観戦、開放感でいっぱいです。どうか第8波の襲来がなく、コロナ禍が収束へ向かい、以前の生活へ戻れるよう切に願っています。

しだれ桜のピンクと菜の花の黄色のコントラストがきれいでした(根子岳山麓)。 曲がりくねった九十九曲がり高森自然公園の道沿いに多数のソメイヨシノ桜が植えられています(高森千本桜)。
駱駝の背のコブに山容が似た、らくだ山。山肌は野焼きが行われていました。 阿蘇五岳の一つの根子岳。滑落者が何人も出た登山道は、いま閉鎖されているそうです。
らくだ山公園に建立されている仏舎利塔 月廻温泉:泉質は肌にやわらかい単純泉で、温度はやや高めでした。露天風呂より根子岳全貌が望めます。